賃貸保証(ちんたいほしょう)
賃貸保証とは 賃貸保証とは、賃貸借契約の債務(主に、賃料支払債務)の保証であるが、専ら、法人が業として行うものを指す。 賃貸保証を行う会社は、「賃貸保証会社」「家賃保証会社」「滞納保証会社」あるいは単に「保証会社」などと呼ばれる。 また、これら法人が行う保証のことを、個人(自然人)が行うものと区別して「機関保証」などといったりもする。 賃貸保証は、借り手からの委託を受け(保証委託契約)、これに基づき、貸し手に対し保証をする(保証契約)。 一般的に、保証会社は委託を受ける際、借り手から保証料を受け取り、これを収入としている。 賃貸保証会社の役割 賃貸保証会社の主な役割は、賃料滞納等、賃貸借契約のリスクを低減することによる取引の活発化である。 賃貸保証会社以前においては、貸し手は借り手に対し、賃料支払の担保として、敷金や連帯保証人(人的担保)を立てさせていた。 しかし、連帯保証人には大きく次の2つの問題があった。 1.単身者である場合など、連帯保証人として適当な者が見つからない場合は、賃貸借契約成立に支障をきたす。 2.連帯保証人も(賃借人が賃料を支払わないことがあるのと同様に)その義務(保証債務)を全うしない場合がある。 以上のことから、いわゆる「連帯保証人制度」については、これに代わる新たな仕組みに対する潜在的なニーズが存在していた。 ビジネスとしての賃貸保証とは、このニーズを捉えたものであり、保証を商品化し市場に流通させ、また、賃貸保証会社の信用力において保証することにより、上記2点のような問題の解決を図るものである。 賃貸保証と不動産会社 賃貸保証の利用は、火災保険と同様、主として、客付け時における不動産会社の指定によっていて、この意味で、不動産会社は代理店的役割を果たしている。 不動産会社にとって、賃貸保証利用のメリットは、上記連帯保証人制度の問題1.2.に対応しており、業態別に次のようになっている。 1.仲介会社にとっては、従来よりも速やかに賃貸借契約を成立させることができること 2.管理会社にとっては、従来よりも確実に家賃滞納リスクを回避できること 賃貸保証業界における近年の動向 賃貸保証会社には、保証人と同様、その資力を含めた信用力が求められる。 特に、近年においては、名の知られた保証会社が破綻するなどしたことから、保証会社の財政状況に対する関心が高まっている。 保証会社が破綻するなどした場合、貸し手サイドはもちろんだが、借り手サイドも連帯保証人の差し入れや、改めて別保証会社と契約することを求められる等の不利益が生じる。 また、上記のような資力に関する信用の他、保証会社の求償権行使のあり方、すなわち督促行為に対しても、関心が寄せられている。業界団体である財団法人日本賃貸住宅管理協会の部会「保証制度協議会」において、保証会社による行き過ぎた督促行為の抑制等を目的とした「業務適正化に係る自主ルール」が施行されるなどの動きの下、各保証会社がコンプライアンス体制の構築に取り組んでいる。


